幼稚園と保育園の機能を併せ持つ「認定こども園」が、保育士の新たな職場として注目されています。
2015年4月からスタートした「子ども・子育て新制度」によって、現在の職場が認定こども園に移行予定という保育士も多いのではないでしょうか。今後も増加が期待される認定こども園ですが、働くために必要な要件について知らない保育士もまだまだ多いようです。
そこで今回は、保育士が認定こども園で働くために必要な要件について詳しく解説します!
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保育教諭とは?認定こども園の登場で生まれた新たな仕事
保育教諭とは、「保育士」と「幼稚園教諭」の資格を持ち、「幼保連携型認定こども園」で働く人のことです。
「幼保連携型認定こども園」では、保育園機能と幼稚園機能のどちらも併せ持つこととなっており、そこで働く人は原則「保育教諭」であることが要件とされています。
同じ就学前の子供に関わる資格でありながら、保育士で、幼稚園教諭の免許を持っている人は実は意外と少ないです。なぜなら、保育士資格は福祉系、幼稚園教諭免許は教育系と学問の分野が違うためです。
ですが、今後ますます「幼保一元化」は進むと考えられるので、保育士も幼稚園教諭を取得することがマストになるでしょう。
公務員の保育士試験でも、保育士と幼稚園教諭両方の資格を持っていることが受験資格になっている自治体がでてきています。

保育士しか資格がない!認定こども園では働けないはウソ?
認定こども園が登場した時、「今後は保育士資格だけでは認定こども園で働くことができない」という噂が保育士の中で流れました。
特に、職場が認定こども園に移行する保育園の保育士は、「移行したらクビになる!?」と心配する人が多かったようです。この噂は半分本当で半分ウソと言えます。
幼保連携型認定こども園では、職員の要件が保育教諭であることです。そのため、保育士資格だけでは今後働くことは難しくなります。
ですが、もちろん認定こども園になったからと言って、すぐにクビになるようなことはありません。政府の方針では、現在勤務している保育士や幼稚園教諭が認定こども園への移行によって、不利益を被ることがない様に、経過措置期間を設けています。
具体的には、改正こども園法が施行されてから5年後の2020年までは、保育士か幼稚園教諭どちらかの資格だけでも保育教諭として認定こども園での勤務ができます。
ただし、保育士資格のみだと、3歳以上のクラスの担任になれないというような、認定こども園の幼稚園部分の業務に携われません。
今後も未就学児の保育に携わりたいという人は、幼稚園教諭免許を取得することをおすすめします。

保育士が働きながら保育教諭を目指す2つの方法
幼稚園教諭免許を取得するには、教員資格認定試験に合格するか、大学等で必要な単位を取得し、免許を取得するかの2つの方法があります。
特に保育士として3年以上勤務している人は、「幼保特例制度」を利用して、通常よりも簡単に幼稚園教諭免許が取得できる可能性があります!
自分に合った方法を選んで、働きながら保育教諭を目指しましょう。
幼稚園教員資格認定試験は費用がかからないが合格率が低い!
文部科学省が一年に一度実施する「教員資格認定試験」は、広く社会人から人材を集めて教員数を確保することが目的の試験です。
保育士として3年以上勤務(勤務時間が4,320時間以上)していることが、受験資格です。受験料の13,400円と市販の参考書程度の費用で、資格を取得できるので「費用をかけたくない!」という方にはおすすめです。
ですが、一年に一度しかチャンスがないことと、試験情報があまりなく合格率も低いので、確実に幼稚園教諭免許を取得したい人にはおすすめしません。
私も一度チャレンジしましたが、教育学部出身でない人が一から勉強するのは難しい内容だと感じました。
通信教育で免許をゲット!確実に免許取得を狙うならおすすめ
大学等で必要な単位を修得すれば、幼稚園教諭免許を取得することができます。単位を修得すれば自動的に免許取得できるので、確実に免許を取得したい人にはこの方法がおすすめです。
特に、大学の通信教育を利用すれば、働きながらでも幼稚園教諭免許を取得することが可能です。
実は私も教員資格認定試験に挫折した後、「幼保特例制度」を利用して、大学の通信教育で幼稚園教諭免許を取得しました。幼保特例制度とは、認定こども園への移行がスムーズに進めるために、保育士や幼稚園教諭が保育園教諭になるための学習負担を軽減させる制度です。
2020年までの期間、保育教諭を目指す人は通常よりも少ない学習負担で資格取得をすることができます。
わずか8単位の履修で、保育教諭になることができるので、忙しい保育士にはぴったりの制度です。


まとめ
今後も就学前の子供の保育に関わりたい人にとって、保育教諭になることは、もはや必須条件といえるでしょう。
2020年までは、認定こども園移行への経過措置期間です。この期間に、幼稚園教諭免許を取得することが、お得に保育教諭になれる一番の方法です。
幼稚園教諭免許取得のための勉強は、保育の視点からだけではわからなかったこともたくさん学ぶことができて、楽しいですよ。
今後、職場が認定こども園に移行する可能性がある人はもちろん、認定こども園で働いてみたいと思っている人は、ぜひ保育教諭を目指してくださいね。