一般企業には、新入社員として入社してから、係長、課長、部長といったキャリアパスがありますよね。
保育士にも同じようにキャリアパスがあります。クラス担任から始まり、リーダーや主任を経験後、園長になることが一般的な保育士のキャリアパスと言われています。
現在、保育士として働いている人の中にも、保育士のキャリアパスの頂点である園長を目指している人がいるかもしれません。
そこで今回は、園長になるために必要な能力やスキル、資格について詳しく解説します!
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保育園の園長になる為の方法は公立と私立とで違う?
保育園の園長を目指す方法にはどのような方法があるのでしょうか。実は、公立保育園と私立保育園では、園長になる方法が異なります。
公立と私立の保育園に分けて、園長になる方法を紹介します!
キャリアパスがわかりやすく明確な公立保育園
公立保育園で働く保育士は、公務員試験に合格した公務員です。そのため、それぞれの自治体のキャリアパスが保育園にも準用されていることが多いようです。
具体的には、勤続年数に応じた昇級試験を受けて合格すると階級がアップしていきます。
公立保育園では、園長になる為の道がわかりやすいため、園長を目指すことがイメージしやすい環境と言えるでしょう。

いきなり園長も可能?方法が多岐に渡る私立保育園
私立保育園で園長になる方法は多様です。
私立保育園には、家族経営の保育園も多くあります。そのため、世襲制で前園長の子供や親戚関係から園長が選ばれることもあります。
また、理事会等で現場の保育士の中から推薦を受けた保育士を園長に決定することも多くあります。この場合は、主任保育士や副園長の中から園長を選出するようです。
更に、一般企業の運営する保育園の中には、保育園をオープンする時に園長職をダイレクトに募集することがあります。つまり、現場経験なしで、いきなり園長になることも可能なのです。
私も実際に、20代の保育士が、いきなり株式会社運営の保育園の園長になった例を聞いたことがあります。

保育園の園長に求められる3つの能力やスキルとは?
保育園の園長には、保育園の代表として、保育士以上に求められる能力やスキルがあります。
保育園の園長に求められる3つの能力やスキルを紹介しますので、参考にしてくださいね。
自身の保育理念を持ち、実践していく力
保育園の園長には、確固とした保育理念を持ち、それを実践していく能力が必要です。
なぜなら、保育理念にぶれがある保育園だと、保育士たちも保育のゴールを設定できず、迷走してしまうからです。
また、しっかりとした保育理念があっても、それを実践できなければ、机上の空論で終わってしまいます。
園長には、保育士たちを統率して、保育理念に向けた保育を展開する実践力や統率力も求められます。
保育園内外の対応をするためのコミュニケーション能力
保育園の園長は、行政や取引先等、保育園外の人と接する機会も多くあります。自身の保育園の魅力をアピールし、業務を円滑に進めるためにはコミュニケーション能力が大切です。
また、地域の方に反感を持たれてしまうと保育園の経営はうまくいきません。地域の方に応援してもらえる保育園にするのも、園長の腕の見せ所です。
もちろん、保育園内のコミュニケーションも忘れてはいけません。私の勤務していた保育園では、園長が毎日すべての職員と会話することを心がけていました。
そのおかげで、保育士のささいな悩みにも園長はすぐに気が付いてくれ、対処をしてくれていました。その保育園は人間関係もとても良く、離職率も低いことで有名でした。
このように、園長の働きかけで、保育士が気持ちよく働けるかどうかも決まってきます。
多忙な業務を管理する管理能力
保育園の園長は、園の代表として、実務が山のようにあります。中には、期限のある書類や申請もあり、時間管理能力が重要になります。
また、パソコン作業も保育士に比べ多くなるので、パソコンスキルがあると良いでしょう。保育園の経営管理も園長の重要な仕事の一つです。
通常、保育士は経営については無知なことが多いです。先輩保育士が、保育士から園長になった時に一番困ったことは、予算管理や決算等の経営管理だと言っていました。
園長を目指している保育士は、今のうちから経営についても学んでおくと、園長になった時に慌てずに済むかもしれません。

保育園の園長にキャリアアップするためにおすすめの資格2選
保育士がキャリアアップして、園長を目指すには、保育士以外の資格を取得することもおすすめです。
幅広い知識や能力が求められる園長になるために、おすすめの資格を2つ紹介します。
社会福祉士は子供だけでなく家族支援もできる
子供に関する問題は、子供だけではなく保護者や家族にまで視点を広げないと解決しないことが多くあります。特に子供の貧困や、虐待が社会問題になっており、これからの保育園は家族支援の視点が重要になってきます。
子供だけでなく、家族や家族を取り巻く環境にまでアプローチするには、ソーシャルワークの考え方が必要になります。
ソーシャルワークの専門家は、社会福祉士です。社会福祉士になるには、大学や専門学校で必要な単位を修得し、国家試験に合格する必要がありますが、取得して損はない資格です。
絵本専門士は絵本の魅力を子供や保護者に伝える専門家
絵本専門士は、平成26年度に新しくできたばかりの資格で、一般の認知度は高くありません。
ですが、絵本が子供に与える良い影響や、読み聞かせによる母子の愛着形成などが知られるようになり、知る人ぞ知る人気資格になっています。
資格を取得するには、養成講座を受講する必要があります。養成講座には、応募要件がありますが、保育士は要件に当てはまっていますので受講が可能です。
人気資格の為、受講倍率が非常に高い講座ですが、資格取得後は絵本のプロフェッショナルとして活動することができます。
保育士ならば、いずれは取得することを視野に入れておくといいですよ。

まとめ
以前、保育士の研修会で「保育園のカラーは、園長で決まる。」と聞いたことがあります。
確かに、園長として必要な能力やスキルがある園長の元では、子供だけでなく、保育士も生き生きと成長することができます。反対に園長に園長としての能力やスキルがなかった場合、子供も適切な保育を受けることができず、保育士も激務にさらされることになるでしょう。
子供や保育士の日々の生活を左右するほど、保育園の園長という仕事は、責任が重い仕事です。ですが、その分やりがいも十分と言えるでしょう。
将来、園長を目指している保育士は、今回の記事を参考に、スキルアップやキャリアアップのための努力をしていくことが大切ですね。