認可保育園では、2003年度から各園1人の主任保育士を置くことが、国家予算に組み込まれました。
認可保育園以外の保育園でも、保育士のリーダーとして、主任保育士を置く保育園が増加しています。主任保育士は、園長を目指す人の登竜門でもあり、若手保育士がまずは目指したいポジションです。
そこで今回は、多様な主任保育士の仕事内容を概説し、そのやりがいと大変なところを紹介します!

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保育士のリーダー!主任保育士の仕事内容
主任保育士は、担任としてクラスを持つことはほとんどありません。
保育士やクラス全体を見回すことができるフリーの立場のことが多いです。保育士の急な休みや体調不良時に代わりにクラスに入ったり、各クラスの雰囲気を見ながら担当の保育士にアドバイスをしたり、補助に入ったりします。
若手保育士の日案指導や、保育技術の指導も主任保育士の大切な役割です。また、主任保育士は園長と同様、管理職です。
園長のサポート業務として、保育士のシフト管理や、ホームページ等の広報の管理をすることもあります。定期的に開催される主任保育士会議では、地域の園の主任保育士が集まり、子供や保育に関する情報交換や情報共有を行います。
主任保育士は、主任保育士会議で得た情報を自園にフィードバックして、保育園をより良い方向に導く責任もあります。

主任保育士が仕事にやりがいを感じる2つのこと
主任保育士には、責任も重く、一般の保育士に比べ多忙になりますが、その分、やりがいも十分です!
主任保育士が感じる仕事のやりがいを2つ紹介します。
いつかは園長に!仕事に対するモチベーションを維持できる
主任保育士の設置が国家予算に組み込まれるまでは、保育士のキャリアパスはとても不明確でした。
若手保育士もベテラン保育士も仕事内容には大差がなく、園長になれる保育士はほんの一握り。ベテラン保育士が、仕事に対するモチベーションを維持することが大変でした。
ですが、主任保育士というポジションが普及し、主任保育士から副園長、園長といった保育士のキャリアパスが明確になってきました。
ベテラン保育士が、自分の将来への見通しがつくようになり、更なるキャリアップのためのモチベーションが保ちやすくなったと感じます。


保育士のリーダーとして若手保育士の育成に関われる
私が、新人として保育園に就職した時は、仕事は先輩の仕事を見て覚えることが当たり前でした。
同じ担当の先輩保育士の当たりが悪いと、何も教えてもらえないまま月日が流れるということもよくありました。私自身が先輩と呼ばれるようになっても、若手の保育士の指導は基本的には自分と同じ担当の保育士にしかできませんでした。
気になる新人保育士がいても、担当が違えばなかなかアドバイスができず、もどかしい思いをしたこともあります。
ですが、主任保育士であれば、保育士全体のリーダーです。悩んでいそうな保育士や、まだ保育技術が足りていないなと感じる保育士に直接指導やアドバイスをすることができます。
若手保育士を指導することは大変なこともありますが、園児たちと同様に、保育士が成長していく姿を見ることができるのも、大きなやりがいですよ。

主任保育士が仕事で大変だと感じる2つのこと
保育士と園長に挟まれて、保育園内の中間管理職である主任保育士。それゆえの大変さには、どんなことがあるのでしょうか。
主任保育士が大変だと感じる2つのことを紹介します。
仕事量が多い割には、給与に反映されない
実は、主任保育士会議等ででる主任保育士の不満でとても多いのが給与に関することです。
主任保育士は、園内では園長や副園長に次ぐポジションでありながら、給与面ではそれほど優遇されていません。ほとんどの園では、主任保育士の給与は、基本給に数千円の役職手当がつくだけのようです。
一般の保育士と5千円しか変わらない給与で、リーダーとしてみんなを引っ張って行く責任の重さは、確かに割に合わないと感じます。
ですが、今後主任保育士が普及し、大切さが認知されるようになると、待遇も改善されるのではないかと思います。
時には孤独になることも!保育園内の人間関係が大変
主任保育士は、保育士のリーダーという立場の為、常に中立の立場でいなければいけません。
保育園という職場は、女性が多いため、どうしても派閥ができてしまい、人間関係のトラブルが絶えません。ですが、保育士同士の人間関係が悪いと、子供にも悪影響ですし、何よりも仕事が円滑に進みません。
主任保育士は、保育士同士の人間関係にも気を配らなければいけません。特定の保育士に肩入れすることができないので、時には孤独になることもあるかもしれません。
ですが、主任保育士としての職務をまっとうしていれば、リーダーとして慕ってくれる保育士や、支持してくれる保育士は必ずいますので、安心してくださいね。
まとめ
主任保育士は、保育士がキャリアアップするための、身近な目標になります。
保育士のリーダーとして、保育以外の仕事も増えますが、将来的に園長を目指す人は仕事をしながら園長のサポートもできます。また、周囲にリーダーとして認められることで、自身のやりがいにもつながるでしょう。
主任保育士の設置は、保育園以外の児童福祉施設でも進んでおり、今後は保育士の転職でも主任経験があれば優遇されると言われています。
ぜひ、挑戦してみてくださいね。