保育園は、運営主体によって公立と私立の2種類に分類されています。同じ保育園でありながら、公立と私立では仕事内容に違いがあります。
私自身は、私立保育園での勤務経験しかありません。しかし、友人には公立保育園で働く人もいますので、公立保育園の仕事内容も良く聞きます。
また、私の子供は公立保育園を卒園しましたので、公立保育園の実態も知っています。公立保育園、私立保育園どちらの仕事内容も知っている私が、それぞれの仕事内容と違いを解説します!
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転勤や異動があることも!公立保育園とは?

公立保育園の運営主体は市町村等の自治体です。
自治体が、保育方針を決めて、運営を行います。そのため公立保育園は、一つの自治体に複数あることもありますが、保育内容にほとんど違いはありません。また、公立保育園で働く正規保育士は、公務員試験を受けて合格した公務員です。
育休・産休等の制度も完備されている為、離職率の高いと言われる保育士業界でも離職率が低いのが公立保育園の保育士です。そのため、公立保育園にはベテラン保育士が多数存在します。
私は、私立保育園を何か所か転職しましたが、友人は新卒で公立保育園に勤めてからずっと公立で働いています。周囲にも公立を辞めて私立に転職した保育士はいないそうです。
しかし、公立保育園の保育士には転勤や異動があります。自治体内の他の公立保育園に転勤になる場合もあれば、保育園ではない職場に異動になることもあります。
実際に友人は、公立保育園から区役所の保育課に異動になり、「保育とは無関係のデスクワークをしている」と言っていました。

独自の取り組みで個性的!私立保育園とは?

私立保育園の運営主体は、多岐に渡ります。
以前は、ほとんどが社会福祉法人の運営でしたが、最近は学校法人や医療法人、一般企業も保育園の運営をしています。
私は社会福祉法人運営の私立保育園と、一般企業が運営する私立保育園で勤務したことがありますが、園によって全く特色が違いました。それぞれの園の保育理念や保育方針に従って、保育計画を立てますので、「勉強系」「伸び伸び系」等、個性が全く違います。
そのため、「自分には合わない。」と感じると退職する保育士も多く、私立保育園の離職率はとても高いと言われています。
私立保育園では、法人で複数の保育園を運営している場合を除き、転勤はほとんどありません。
そのため、「結婚や出産後に家の近くで保育士として働きたい。」という方には働きやすいと言えます。

公立と私立、仕事内容の違いを教えて!
保育園での保育は、公立保育園も私立保育園も厚生労働省が定めた「保育所保育指針」に則って行われます。
そのため、根本的な保育内容に大きな違いはないことになっています。ですが、実際は保育士の仕事内容は違う部分もたくさんあります。
そこで、私が感じた公立保育園と私立保育園の仕事内容の違いを紹介します!
課外活動
保育園での課外活動には、サッカーや体操、英語等があります。
普段の保育の中ではなく、外部講師を招き希望者のみ月謝を徴収して行うスタイルが一般的です。忙しい保護者にとって、子供を習い事に通わせるのは一苦労です。
そこで、保育園にいながら習い事ができるということで、保育園での課外活動は最近とても活発です。その分、保育士は勤務時間が伸び、保護者と講師の仲介役を担わなければいけません。
公立保育園では、基本的に外部講師を招いての課外活動はしていないようです。保護者向けの講演会を開催したり、不定期で職員が工作教室を行ったりする公立保育園は一部あります。
私立保育園では、園児獲得のために特色のある課外活動を取り入れているところが多いようです。中には、保育園から近くの体育館等に移動して課外活動を行う私立保育園もあります。
その場合、勤務する保育士はバスの添乗や引率も行わなければいけません。
運動会等の行事
公立保育園の場合、行事等は必要最低限のことが多いようです。運動会や生活発表会等のメイン行事も、質素に行われています。
行事に追われることの多い保育士としては、有難い反面、物足りなさも感じるようです。公立保育園で働く友人も、「派手なダンスやオペレッタ等、子供も保護者も喜ぶ行事をしたいが許可がでない。」と言っていました。
公務員と言う仕事柄か、変化を嫌う傾向があるようで、行事は「毎年同じことの繰り返し」という公立保育園が多いです。私立保育園では、行事への考え方も園によって大きく異なります。
公立保育園と変わらないくらい質素に行う園もあれば、近隣の体育館やホールを貸し切って運動会や生活発表会を行う保育園もあります。また、私立保育園は、保育士が「やってみたい!」と思ったことが、行事として採用されることもあります。
私も以前、「サツマイモの苗植えから、収穫、調理までを子供に体験してほしい。」と提案した所、一つの行事として、採用されたことがあります。
掃除等の雑務
保育士の仕事は、意外と雑務が多いです。公立保育園の場合は、非常勤職員を雇用している自治体も多く、非常勤職員が掃除等の雑務を行っているようです。
私立保育園の場合は、人手不足もあり、クラスを担当している保育士でも雑務をすることがあります。特に、新人保育士の場合は、草むしりやトイレ掃除等の雑務が義務付けられていることもあります。
しかし、最近は私立保育園でも用務員さん等を雇用するケースが増え、保育に集中できる環境の保育園が増えたようです。


まとめ
公立保育園は、仕事内容だけ見ると私立保育園に比べて、一見すると負担が少なそうに見えますよね。しかし、慣例を重視し、ルール内での保育が前提の為、人によっては息苦しさを感じるかもしれません。
私自身は、どんどん新しい保育に挑戦したいし、デスクワーク等保育士と関係のない仕事をしたくないので、私立保育園を選んで良かったと思っています。
一方で、公立保育園で働いている友人は、「保育園以外の場所で働くのも勉強になる」と言っています。
公立と私立、どちらを選んでも一長一短です。自分が、何を大切に働きたいかをしっかりと見極めて選べると良いですね。