乳児クラスと同様の流れで、以下に幼児クラスの一日の流れを紹介していきます。
乳児の時に、最初はできなかったことがどんどんできるようになり、もう赤ちゃんではなくなった幼児クラスの子どもたちですが、できることが増えるということは、できる活動も増えていきます。
様々な行事にも参加するようになります。幼さの残る3歳児から、小学校への期待に胸膨らませる5歳児までの、幼児クラスの子どもたちと、保育士がどのように一日を過ごしていくのでしょうか。
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保育園(幼児クラス)で働く保育士の一日

早朝保育(7:30~)
早朝保育の子どもが登園します。ひと部屋で全学年の早朝保育の子を保育します。
幼児の子たちは、自分のクラスでかばんを片づけたり、出席カードに判を押す又はシールを貼り、タオル掛けに手拭きタオルをかけるなど全て自分で行います。それを見守った保護者と一緒に早朝保育の部屋に行きます。
早朝保育士は、挨拶しながら、保護者から昨日や登園前までの様子を聞いたり、手紙などを預かったりします。子どもに対しては、視診をして、体や顔に触れたり表情を見ながら今日の体調や顔色、気分などをよく見て把握していきます。
体調が悪そうな場合は、保護者に伝えて受診を勧めることもあります。泣いて登園する子に寄り添ったり、危険のないように遊びを見守ります。
大規模園だと、8:00に次の早番の保育士が出勤したところで、幼児と乳児を分けて、2部屋でそれぞれ保育をするところがあります。その場合は最初の早朝保育士が、次の早朝保育士が見る分の子の伝達事項を引き継ぎをしてから分かれます。
自由遊び(8:30~9:30)
8:30に普通勤務の保育士が出勤します。ここで朝のミーティングを行います。それが済んでから、クラス担任は早朝保育の部屋に自分のクラスの子どもを迎えに行きます。その時に、早朝担当の保育士は、クラス担任に伝達事項を伝えます。
クラスが分かれたら、担任保育士は一人ひとりに挨拶しながら視診をして、触れたり表情を見ながら今日の体調や顔色、気分などをよく見て把握していきます。
普通登園の子どもたちも登園してくるので、受け入れていきます。支度が整った子から、担任の指示で、室内または戸外で自由に遊びます。担任は、室内や外で登園する子を受け入れて視診をしながら、遊ぶ子どもたちの様子も見守ります。
朝の会(9:30頃)
この時間頃に、片付けの声掛けをして全員排泄などを済ませ、自分の席につきます。朝の会では、今日のお当番さんが前に立ちます。
人数で決めているクラスもあれば、テーブルのグループごとにお当番さんを決めているクラスもあります。また、園にもよりますが、宗教園だとお祈りなどがあったりもします。
園歌を歌う園もあります。また、季節の歌を保育士の弾くピアノの音に合わせて歌ったりもします。それから、お当番さんの声かけ主導で、朝の挨拶、今日のお当番さんの発表などがあります。
それから、保育士から今日することなど子どもたちに話していきます。


主活動(9:45~11:30頃まで)
幼児クラスでは、保育所保育指針の内容に沿った計画があり、それにあわせて作成した日案に沿って活動をします。製作・運動・ゲームなどなど様々です。保育園は天気が良ければ散歩に行くこともとても多いです。
友達や保育士と手を繋いで、近くや少し距離のある公園まで散歩に行き、現地で遊ぶ、という流れになります。保育士や、ケガなどに備えて、ある程度の救急セットが入っていたり、万が一用に用意した着替えなどの入ったリュックサックを持ち、子どもたちの人数を行きも帰りも必ず数えて、散歩に連れていきます。
クラス担任は一人だとしても、散歩は必ず複数の大人で連れていき、安全を確保しながら誘導します。現地では自由に遊ぶこともあれば、その日のねらいに沿って、集団遊びなどをすることもあったり、他学年の子と手を繋いで異年齢で出かけることもよくあります。行事前にはその練習などにもこの時間は充てられます。
給食(11:30~12:30頃)
戸外から戻ったら、手洗いうがいや排泄を済ませ、給食の準備をします。保育園はほぼほぼ給食になりますが、自園で給食を作る園もあれば、給食センター的なところからお弁当などが届く園もあります。
お当番さんは、給食を配ります。保育士は、手がきちんと洗えているか、安全にお当番さんは給食を配っているかなどに目を配り、声をかけていきます。
全員の給食が揃ったら、園によっては給食の歌を歌ったり、お祈りをしたりして、それから「いただきます」の挨拶をします。
給食は、保育士も一緒に食べつつ、子どもたちの食べる様子や食べ方、量など気にしてみていきます。食後にぶくぶくうがいや、歯磨きも指導していきます。
自由遊び(12:30~14:30頃)
給食を食べ終わった子から、片付けやゴミ拾いをし、室内で好きな遊びをします。
保育士は子どもたちの時期や様子に合わせて、ままごとコーナーを作ったりと子たちが落ち着いてその場でじっくり遊べるように室内環境を設定したり、おもちゃを用意したりします。
また、製作が流行っている時には製作コーナーを設けてそこで自由に製作するのを楽しめるようにしたりすることもあります。
保育士たちは交代で休憩を取るため、食後落ち着いたら戸外へ出て、フリー保育士や乳児クラス保育士が戸外遊びに入って安全を確保し、担任保育士は休憩を取ったり、おたより帳の返事を書いたり、製作や行事の準備物の作成などというクラスの仕事をします。
この昼の時間に単位(クラス・学年)ごとに保育士の打ち合わせなどをすることもあります。
おやつ(14:30~15:00頃)
おやつの声掛けをし、使っていたおもちゃを片づけるよう促します。戸外から戻ったら、手洗いうがいや排泄を済ませ、給食の準備をします。お当番さんは、おやつを配ります。
保育士は、手がきちんと洗えているか、安全にお当番さんはおやつを配っているかなどに目を配り、声をかけていきます。園によっては保育士にはおやつはないところもあります。
自由遊び(15:00~15:30)
おやつの食べ始めの時間によってはこの時間はなかったり、ここでもう一つ活動を入れることもありますが、おやつを食べ終わった子から室内で好きな遊びをします。
保育士はおやつの片づけをしながら、子どもの遊ぶ様子を見守ります。
帰りの会(15:30頃)
排泄を済ませ、保育士から返ってきたおたより帳や、配られた手紙をかばんにしまいます。
落ち着いて、安全に帰れるように、また楽しめるように、保育士が絵本、紙芝居を読み聞かせたり、パネルシアターを見せたりします。今日一日を振り返ったり、明日持ち物がいる時にはそのことを子どもたちに伝えます。
園によっては「さようならの歌」「お帰りの歌」のような歌をピアノに合わせて歌うこともあります。保護者が迎えに来た子から身支度を整えて、保育士に挨拶をして降園します。
夕刻保育(16:00~)
夕刻保育担当の保育士が保育に入り、早番の保育士は上がります。普通勤務の保育士は保育準備や打ち合わせの時間にここからはなります。
入れ替わる際には、保護者に伝えて欲しいことや、気を付けてみるべきポイントなどを夕刻保育士に伝達します。夕刻保育士は、子どもたちが安全に遊べているか見守りながら、お迎えに来た保護者や子どもに声をかけ、伝達事項を伝えていきます。だんだん人数が減っていくので、時間は園にもよります。
例えば17時になると幼児クラスは、全部合体して、一部屋に集まります。そして、18:30前には乳児も含めた全員が一部屋に集まります。幼児の場合は16:00~17:30ぐらいまでは戸外遊びをして、それから室内遊びになるというパターンもあります。
延長保育(18:30~19:30)
園によって時間は違いますが、全員が一部屋に集まったら、おやつになります。延長保育の保育士が、排泄を促し、全員揃ったらおやつを配ります。
食べ終わったら、全員が降園するまで室内で遊びながら子どもたちが安全に遊べるように見守ります。全員が降園したら、各保育室の戸締りをチェックし、消灯・施錠をして終了となります。


まとめ
幼児クラスは、乳児に比べて、さらに活発になります。その有り余る力をどう生かし、どう発散させるか、そしてその中でどういった成長をしてほしいかによって、日々の活動は変わります。
そういう意味では、「静」と「動」の活動をうまく組み合わせながら、保育計画を組み立てたり、行事に向けて長期的に計画を練って、活動を進めていかなければなりません。
そういう意味では、年齢に合った時間組み・保育内容・仕事内容を考えて取り組んでいかなければなりません。それがずれてしまったり、詰込み過ぎてしまうと、トラブルやミス、子どものケガなどに繋がってしまうのです。